The purpose is to provide learners with basic knowledge and
questioning skills. The primary focus is on enhancing the logical thinking
powers necessary for developing logical questioning skills.
ここでケネディのルールに私たちが学べることは、穏やかに問いかけるスタイルでも質問の役割を十分に果たすことができるということだ。そして、説得すべき相手を見失わないこと。これが、ケネディの質問力の秘訣なのである。ケネディのディベートから引用しよう。
「The question really is: which candidate and which party can meet the problems that the United States is going to face in the sixties? 本当の問題は、これからの60年代、アメリカが直面する問題にどの候補者とどの政党が対処できるかなのです」
「問題は〜です」と問いかけ、選択を提案することによって質問をする。それがケネディの質問力の秘訣であり、私たちが穏やかに議論をしたい会議などでも十分に通用する質問力の方法なのである。具体的に見てみよう。
ある会議で、あなたも対抗企画のひとつを提出した。だが、思うように議論は進まない。そんな時、あなたは「本当の問題は、どちらの企画がより現在の問題を解決できるのか、だと思います」という。これでいい。主張しているかのように見えるが、実際は、そこにいる人たちに質問しているのと同じ効果になっている。それを聞いたほうは「より現在の問題を解決できそうな」ほうに票を投じるしかなくなるのだ。 あるいは、次のような表現もあるだろう。
「本当の問題は、どちらの企画がより会社に利益をもたらすか、ということです」
「本当の問題は、どちらの企画がより早く現在の問題に効果を発揮するかなのです」