◆どんな人が年金に加入するか?

 公的年金は、国民年金、厚生年金、共済年金の3つの制度がありますが、すべての国民が必ずどれか1つ以上の制度に加入しなければならないことになっています。どの制度に加入するかは、職業によって決まります。

 民間企業に勤めるサラリーマンは厚生年金、公務員は共済年金、自営業者や学生、専業主婦、失業中の人などは国民年金に加入します。ただし、厚生年金加入者や共済年金加入者は国民年金にも同時に加入しています。

 国民年金は、20歳以上60歳未満であれば、海外に住んでいる日本人を除き、全国民が加入しなければなりません。外国人でも、日本国内に住んでいる人は加入しなければなりません。学生も20歳になれば加入義務が生じますが、収入が一定以下であれば保険料が免除される制度があります。

 いったん、1つの制度に加入しても、転職などで職業が変われば加入する制度が変わる場合があります。

 たとえば、公務員が退職して1年間無職の時期を過ごしたのち、民間会社に就職したとすれば、公務員時代は共済年金、失業中は国民年金のみ、民間会社に就職後は厚生年金の加入者となります。

 注意したいのは、共済年金と厚生年金の加入は勤務先が自動的に手続きしてくれますが、失業中の国民年金の加入手続きは自分で市区町村の役所などに行って手続きをし、保険料も自分で納めなければならないことです。保険料を納めなければ加入していると認められません。

 サラリーマンに扶養されている配偶者(いわゆる専業主婦)は、国民年金の加入者ですが、保険料を免除されています。ただし、市区町村への届け出が必要です。




弊社刊「図解でわかる100シリーズ」より

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