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長い目で見た人材育成のためには成果主義をどこかでやめないといけない。少なくとも成果主義の原理とソシャル・コンボイの部分をバランスさせる視点が必要になってくる。
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ハイパフォーマーとハイポテンシャルを混同してはいけない。日本では高学歴であること、例えば、東大を出ていることなどを理由に、ソシャル・コンボイをして管理職層まで自動的に引き上げる人事を企業は長年行なってきた。しかし、高学歴に象徴されるハイポテンシャルは、ハイパフォーマーではない。入社して5年ないし10年程度の間にその人なりに試練を乗り越え、成果を出させる場面が必要である。その上で、ソシャル・コンボイの対象にすべきだろう。
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成果主義を一旦導入した以上、職場におけるソシャル・コンボイのネットワークは脆弱化せざるを得ない。自分自身の本来業務で評価される状況では、ソシャル・コンボイに傾注することは利益にならないからである。成果主義の目線で評価する範囲を仕切り直してはどうか。将来のリーダー候補に限らず主担当になっている人を周囲がサポートするように組織デザインを考えることも必要である。
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ハイパフォーマーをディレールメントさせてはならない。そのために、ハイパフォーマーを過剰に煽ってはいけないし、業績や成果だけ評価する仕組みを導入してはならない。もし業績や成果を過剰に重視する評価制度があるなら、それを早く撤廃すべきである。業績や成果を上げつつ、組織人としての良識ある行動を取ることが求められており、そのことを何よりも重視するというメッセージを会社として送らないといけない。業績さえ上げていれば、どんなことをしてもおおめに見るという雰囲気もなくさないといけない。
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ローパフォーマーが誰かはっきりさせないといけない。成果主義の目的は本来そこにあるのではないだろうか。ローパフォーマーが誰かわかったら、その育成や能力開発を行なわなければならない。しかし、必ずしもそれは成功しないだろう。配転してチャンスを与えることも必要かもしれない。しかし、それも難しい場合、減給、降格、場合によっては退職勧奨してしまうことになるだろう。
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仕事をしない人は組織に留め置かないというのが本来、成果主義だし、それは3年間ほど実施すれば、組織をスリム化することになる。したがって、成果主義は期間限定で実施すればよく、そろそろ成果主義の総括ができたのであれば、成果主義をやめてしまえばよいことになる。しかし、成果主義の目的が果たせていないなら、もう1−2年延長して、詰めを行なわなければならないだろう。 |
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