各界の一言居士のみなさんに、日本を、企業を、そして我々ビジネスマンを“よく”するために、
“最近アタマにきていること”を、リレーで綴っていただくコーナーです。
◇第3回のゲストはジャーナリストの野中ともよさん

野中ともよ
ジャーナリスト。東京生まれ。上智大学大学院文学研究科博士前期課程修了。
1979年より、NHK『サンデースポーツスペシャル』『海外ウィークリー』等、テレビ東京『ワールド・ビジネス・サテライト』などの番組でメインキャスターを務める。
現在は、日興フィナンシャル・インテリジェンス株式会社 理事長、アサヒビール株式会社 取締役、三洋電機株式会社 取締役などを務める他、財政制度審議会、科学技術学術審議会、中央教育審議会、法制審議会など政府系審議会の委員も多数兼務。また、(財)日本体育協会 理事、(財)東京国際交流財団 理事、中京女子大学客員教授なども務める。主な著書に『ガンバレ、自分!』(三笠書房)、『私たち"地球人"』(集英社)など。
『驚け!』 『怒れ!』 『泣け!』
 この3つができるような大人でなければ、生きている甲斐はない。心して大学生活を送りたまえ。
−これが、高校卒業を前にした私たちに贈られた恩師からのメッセージだった。
何十年も昔のことになるが、ついこの間までは、尊敬する恩師の、この言葉に近い魂の状態で生きてこられたつもりである。

 が、である。米倉先生(これまた、恩師の理想型大人とでも言うべき"シャウト!"な怒れるロックンローラーであるが)からのバトンを受けての『昨今頭に来たことをドーゾ』というコラム。ウーム、とうなってしまった。

 イヤハヤ、ないのである。そう、頭に来ることが。正確に言えば「頭に来た」ことが頭を通過し、激流のごとくあふれる「怒り」となって降下。再び踵より逆流する「憤怒」の通過が、心臓を経由し、行ったり来たりするのを体感するうちに、なんとも気だるい憂鬱が全身を覆いはじめ、気が付けば、もはや「頭に来た?」アハハー。のリアクション、という野中さんが出現してしまったのである。

 拉致問題だって、アメリカの中間選挙だって、日本あげての竹中イジメだって、どれもこれも頭と踵のピンボール状態で、キンコンキンコン騒がしいほどの怒りの渦巻き状態でありマス。

 とりわけ、と問われれば、補選にむけての民主党の態度。まぁ、党首選からの流れで、イヤな予感はしていたけれど、こんなに自由民主党がだらしない状況を自ら呈しはじめているのに、そのタイミングも先見性も、哲学も戦略もない民主党の立居振舞は、もう絶望感すらハダシで逃げてしまうほどのものであったわけで、やはり結果も見事なモノでした。

 でも、何も変わらぬその後の姿。で、これでは敵も育ちやしない、という永田町。

 で、もはや「頭に来ることも出来ない」日々を3週間目の私でアリマシタ。
 はやく「怒り」をとりもどしたーい!


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