石田 慶太郎氏
株式会社 新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ

代表取締役社長

1965年生まれ
新潟県出身
趣味:スポーツ全般、映画、音楽鑑賞

2005年、千葉ロッテマリーンズが31年ぶりに日本一に輝きました。どちらかというと下位常連チームのイメージが強かったマリーンズが、ボビー・バレンタイン監督によって生まれ変わったと感じました。「ボビーマジック」と呼ばれる選手の力を最大限に引き出す手腕は、まさしく企業内人材育成においても大変参考になるものであると思います。
私自身も以前、社会人野球チームの監督を経験しており、「強いチームづくり」についていろいろと考えることがありました。強いチームとは、バラエティに富んだ個性をもつプレイヤーが勝利というひとつの目標を共有することではないかと思います。「画一的で型通りのプレイヤー育成」あるいは「スーパースターの育成」ではなく、「プレイヤーの個性を最大限にどう引き出すか、そのための環境づくり」が監督としてとても大切であると思います。
また、監督としてプレイヤーと接する際に意識していることは、当たり前のことを当たり前で終わらせないということです。「このくらいはわかるだろう」「このくらいのことはできるだろう」といったものであっても、プレイヤーに必ず「わかっているか」「できるか」をその場で確認することが重要であると考えています。
その基本は、もちろんコミュニケーションです。
自分と相手の意思疎通と相互理解が、チームづくりには欠かせません。この地道なことが、互いの信頼関係に結びつくと思います。このことは、先ほどのマリーンズのバレンタイン監督だけでなく、例えば、昨年末亡くなられた前オリックス・バファローズ監督の仰木さんをはじめ、名将とよばれる監督が実践し証明されてきたことです。
ここで最も大切なことは、コミュニケーションを通して、監督としてプレイヤーを「育てる」のではなく、プレイヤー自身に自分の良さに気づかせ成長の手助けすることだ思います。
企業内人材育成もまったく同じことが言えます。
「社員一人ひとりの取り柄や個性をどう引き出し伸ばしていくか」

研修をはじめとするOFF−JTだけでなく、日頃のOJTのなかで上司あるいは先輩社員がそういった意識で部下指導にあたる、職場でのそういった環境づくりも、メンバーを育成する立場である私の大切な役割であると考えています。
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