権守 薫さん
クノール食品株式会社
総務部 総務担当

1965年生まれ
横浜市出身
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント

趣味:ゴルフ・ヨガ

そもそも「教育=education」とは、ラテン語の「エデュカーレ」という言葉が語源であり、『引き出す』という意味があるそうです。教育担当者として、まずは社員のポテンシャルを引き出す、気づきを促すという役割があると思います。
入社以来、総務・人事畑で一貫して『人』に関わる仕事をしてきましたが、人間の気持ちは刻々と変化し、何て奥深く興味深いものだと日々感じています。人に対峙するベストな方法、答えはありません。日々迷いながらも、自分なりの軸を持ち仕事をしています。

世の中の流行りの考え方や、奇をてらった研修をただ取りいれるのではなく、社内ニーズを把握し、世間環境に照らし合わせ、一人ひとりの成長とともに組織が前進するための機会を提供することが、教育担当者の大きな役割と考えています。
そうした中で、今、私が一番力をいれているのは「自立的なキャリア形成」という考え方です。昨年の春、人事諸制度の改訂時に、この考えの導入のためツールとして、「キャリア開発シート」と「キャリアデザイン研修」を導入しました。これは一人ひとりの社員が自ら考え行動できるようになること、即ち、会社や上司が育成の場を提供するだけでなく、自分はどんな仕事をやりたいのか、そのためにはどんな能力開発を行えば良いのか、自ら考え行動を起こすことを期待しています。上司もずっとそばにいて指導できるわけではないですし、自分に関心があるのは自分自身に他ならないという観点です。究極は自分の時間とお金で自分を育てることができる人、そんな社員が一人、また一人と増えることが結果として組織力を高め、会社を強くすることだと考えています。そうはいっても風土として根付くには時間はかかりますし、まずはその一歩を始めたというところです。

女性の教育担当者も増えてきたようですね。私が担当し始めた頃はまだまだ少なく、気さくに情報交換ができる場面も多くありませんでした。女性はもともと母性というものがありますので、人を育てたいという欲求が高く、教育担当者に向いていると思います。女性であることを活かしてということでもありませんが、常に、社員に近く相談しやすい雰囲気をつくることも心がけています。

また教育担当者としてもう一つ重要な資質は、自分の思いを持つことだと思います。これはどの仕事にも言えますよね。自分の思いや考えを通すためにも、まわりの意見に耳を傾け、お互いを信頼できる土壌を築いておくことが重要だと思います。
これは社員との関係だけでなく、教育機関の方との関係も同じです。教育のプロの方とお話を対等にするためにも、常に感度を上げ情報を収集し、教育に関する理論を学ぶ様心がけています。
『人』は奥深く難しいですが、私を取り囲むみなさんからも日々パワーも頂き、大きな喜びもあります。それが私の仕事に向かう原動力となっています。

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