横山もがみさん
株式会社小田急百貨店
業務部 人事担当

寅年生まれの牡羊座
出身:東京都

趣味:旅行、読書、格闘技観戦


社員向けに社内研修や通信教育についてのガイドブック制作を担当している横山さん。
オリジナルキャラクター「ザ・グレートたすけ」を生みだし、毎回とても楽しい切り口でガイドブックを作っていらっしゃいます。
そんな横山さんのガイドブックに対する想いやこだわりについてお聞きしました。



「たすけ」とは、小田急百貨店のガイドブックの名前です。「た」のしく、「す」すんで、「け」いはつ という意味が込められています。年2回発行で、今秋には通巻第17号を発行いたしました。

こういったガイドブックは、一般的な役割として、「どんな研修や通信教育があるのか」、「申し込み手続き方法」といった、必要な情報がモレなく掲載されていれば、最低限良いわけです。でもそれだけでは、単に情報があるというだけ。「この研修を受けてみようかな」という行動には、なかなか結びつけられません。
私も以前は売場で販売しており、ガイドブックをもらう立場にいたのですが、毎年表紙が同じデザインだし、内容の変化も少なく、正直うっすらとしか興味がわきませんでした。
ところが、人事担当に異動になって、今度は作成する側に回ってしまいました。その時はじめて、社員に興味を持ってもらうためにどうしたらよいか、悶々と考える日々が続きました。

でもそれは、何も特別なことではなくて、今までの販売の仕事と通じることがたくさんあるということに、ある時気づいたんです。
例えば、最初からセーターを買うと決めているお客様は、すんなり売場に入り、お買い上げくださいます。しかし、特にこれといった目的がなく来店されたお客様に対しては、まずセーターの売り場に目を留めてもらうためにディスプレイを工夫したり、「このセーターを着たら、お客様はこんなに素敵な印象になりますよ」というイメージを湧かせるお話をしたりします。つまりお客様を“その気にさせる”仕掛けが必要になるわけです。

ガイドブックも同じだと思ったんですね。
自分の能力開発に“必要”と思わせる仕掛けを、「たすけ」にどう盛り込むか。まず、表紙を開いてもらうための仕掛け、「受講したら、何かが変わるかも」と思ってもらう仕掛けなど、いろいろ盛り込んでいかないと、社員の皆さんがそれを受けてみようという気になってもらえないと思うんです。

どうすれば、押し付けではなく、そんな想いを伝えられるのだろう・・・?
そこで誕生したのが “ザ・グレートたすけ”です。小田急百貨店の“小”をもじり、私の趣味で味付けをして勝手に(笑)創りました。
まず、創刊当初から変わらなかった表紙に、“ザ・グレートたすけ”を起用。デザインも毎号変えてみました。他にも、受講者の感想を入れたり、チャート式で通信教育を選んでもらったり、新規コースを特集して変化をアピールしてみました。
「たすけ」の「た」は「楽しく」という意味。このキャラクターには、「楽しみながら、能力開発に役立てて欲しい」という私の想いを、代弁してもらっています。
最近では、ストーリー性をもたせ、謎につつまれた“ザ・グレートたすけ”の秘密を、毎号明らかにしていく、という企画も進行中です。

社員からは、「以前よりも面白い」「いつも楽しみ」といったものから「マンガなんてとんでもない」といったものまで、さまざまな声が寄せられていますが、どんな反応であれ、このガイドブックが注目されるようになったことはとても良かったと感じています。その証拠に、研修の受講者層の広がりや、通信教育の修了率のアップなど、確実に結果が出てきています。

情報は、受け手の気持ちになって発信することは勿論ですが、そこに送り手の「想い」がなければ、行動には結びつきません。
「たすけ」の編集だけが仕事ではないですし、制約が多い中での作業ですので、決して楽ではありません。でも、無事に「たすけ」の配布が終わると、いつも思うことは
「さて、次号はどんな事をしようかな」
・・・結局、一番楽しんでいるのは私自身ですね(笑)



横山さんの分身ともいえるキャラクター
 ザ・グレートたすけ
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