山ア浩史氏
株式会社メガスポーツ
人事総務統括部
人事 マネージャー

1971年生まれ
三重県出身

趣味:ゴルフはじめスポーツ全般

人事担当としていつも感じていることは、教育全般に対する目新しさを創り出すことの難しさです。
これは永続的な問題でもあると思いますが、教育そのものがマンネリ化してしまうと、企画する私たちの立場では「教育を実施すること」、従業員の立場からは「教育を受けること」そのものが目的となってしまうことにつながりかねません。

教育は、本来「現状否定」から始まると思います。
今までの仕事の仕方で良いのかどうか、さまざまな教育を通じて自分自身を振り返る機会にしてほしいと思っています。
しかし、教育がマンネリ化してしまうと、教育に対し「やらされ感」をもってしまい、教育に対し主体性を失ってしまうだけでなく、「教育は教育、現場は現場」といったような「現状肯定」をする理由を与えてしまうことになります。
そうなると教育は無意味なものになってしまいます。

そう考えると、小売業の発想だけで教育を考えてしまうこともマンネリ化の原因になるかもしれません。
教育を目新しものにするためには、業種や教育のカテゴリーだけではなく、さまざまなものの中にそのヒントが多く隠されていると思っています。

今年から「教育タスクフォース」という新しいプロジェクトがスタートしました。
これは、社長自ら売り場を歩いて回りながら、従業員が日頃どういったことを考えているか、いろいろ話を聞いている中で、「教育をもっと受けたい」という声が多数あったことをきっかけにスタートしたプロジェクトです。
基本的には、各部門の育成担当者で構成されていて、既存の教育体系の見直しと新たな取り組みを考えていくことをミッションとしています。

その施策の一つである「スペシャリストによる技術指導」は、新たな取り組みとして、従業員からも好評をいただいています。
これは、私たちが展開している「スポーツオーソリティ」の販売員育成の一つで、特に商品点数の多い野球用品やゴルフ用品に関して、それぞれのスポーツで秀でた実績、高度な接客技術を持つ従業員が、ご来店されたお客さまに対する商品説明や購入の際のアドバイスの仕方などを販売員に指導するというものですが、実験的にこの取り組みを導入した店舗では、売上の面でもはっきりと成果が出てきています。
それだけではなく、販売員の接客に対するお客さまの評価も高く、販売員のモチベーションも高まってきているように感じられ、教育として大きな成果を上げられていると思います。

「販売する立場から、使用する立場にたった接客」といえば特別なものではありませんが、スポーツ用品という特殊性が高い商品を販売する際に、実際のプレイヤーが、どういった視点で商品を選ぶのかといった話は、説得力も高いですし、何よりお客さまが購入される際安心できるのだと思います。

こういった取組も、よりお客さまに購入していただきやすい環境を創り出すためにどうすれば良いかといった、お客さま志向を徹底的に考えた結果生まれたアイデアでした。

「目新しい教育」のヒントはどこにあるか分かりません。
そのためにも常にアンテナを高く持ちながら、メガスポーツならではのオリジナリティのある教育をこれからも創り上げていきたいと思います。


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