第3回:ロンドンのクリスマスとセール
 朝8時頃になってようやく明るくなり、2時には夕方のような日がさし、4時過ぎにはもう真っ暗なロンドンから12月の日記をお届けします。

12月といえば、クリスマスです。ロンドンに引っ越してきて最初のクリスマスです。ロンドンのクリスマスといえば、「街中きれいなイルミネーションで彩られ、トラファルガー広場には大きなツリーがライトアップされている。スタイリッシュでシックなレストランでおいしい食事をしたり、みなが着飾ったホームパーティーでターキーを食べたり。」イメージはどんどん広がります。スーパーではクリスマス用のドライケーキなどが早くから売られています。
 そんなロンドンのクリスマスのイメージは完全に違っていました。トラファルガー広場だけでなく、いろいろなところにツリーはあるのですが、どれも立派なものではありません。ライトアップもされているのですが、どうも見栄えが良くないのです。日本でいえば、表参道のようなオシャレな通りのリージェント・ストリートのライトアップもイマイチです。

 クリスマスのイルミネーションだけではありません。公共の交通機関は24日の夜から減り始め、25日は終日ストップしてしまいます。まさに、ロンドンのダウンタウンのクリスマスは、お正月の大手町のような状態です。閑散としているのです。

 クリスマスは、イギリスでは家族と過ごすものなのです。確かに24日には大きな荷物や大きなプレゼントをもった人たちを地下鉄で目にしました。エリザベス女王はテレビでクリスマス・スピーチをしたりして、完全に日本のお正月のようです。みんな家族のもとに帰るのです。プレゼントを交換し、家族でターキーを食べるわけです。

 家族がいない人や、家族のもとに帰れない人、おまけに恋人もいない人などにはこのクリスマスは少しつらいようです。みんなが家族と一緒にクリスマスを過ごし、街にでてもレストランもやっていないし、そもそも誰もいないのです。TVの局によっては、「命の電話」のような自殺を思いとどまらせるための電話番号をキャピションで流すところもあるぐらいです。

 世界の大都市なのにロンドンのクリスマスは少し物足りない気がします。シカゴのクリスマスの方が、ロンドンより楽しいです。ライトアップもきれいです。より商業化されているからかもしれません。

ただ、ロンドンの楽しみは、クリスマスの後にやってきます。ヨーロッパだけでなく世界中からロンドンのクリスマス・セールを目当てにたくさんの人がやってきます。目玉商品をめぐって、朝早くから長蛇の列もありました。入場制限をしているお店も多いです。セール品もあるのですが、普通に売っている商品もセールとなるのです。お買い得です。クリスマスに閑散としていた街は、脳内モルヒネ全開の人たちであふれかえります。今月の留学日記は観光案内のようですが、ロンドン旅行はクリスマスではなく、クリスマス明けがお勧めです。クリスマスのロンドン一人旅はお勧めしません。

最後に、面白いニュースを見ました。イギリスの労働組合(イギリスは企業内組合ではなく、産業別に労働組合が組織されている場合が多いのです)は、社内でクリスマス・パーティーを開く際の注意事項を発表しました。それは、「机の上にのって踊らない。クリスマス・ツリーに登ったり、倒したりしない。ワイングラスを投げない。下半身をコピーで複写しない。室内での花火はしない。」などでした。楽しくやっている人もいるようです。
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