各界の一言居士のみなさんに、日本を、企業を、そして我々ビジネスマンを“よく”するために、
“最近アタマにきていること”を、リレーで綴っていただくコーナーです。
◇第19回のゲストは株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ代表取締役社長 野尻佳孝(のじりよしたか)氏です。

(略歴)
1972年東京都生まれ
高校時代にラグビーで花園出場。明治大学進学後もラグビーを続け、2度の大学王座を経験。
卒業後、住友海上火災保険(現・三井住友海上火災)に就職。
1998年にブライダル会社に転職し、3ヶ月間修行。
同年10月に、株式会社テイクアンドギウ゛・ニーズを設立。
同代表取締役社長に就任。
設立3年2ヶ月目にして、ナスダック・ジャパン(現・ヘラクレス)市場に上場。
2004年2月、史上最短記録で東証2部上場。
僕はサッカーが好きだ。
先輩社長のように自分の会社でサッカーチームを持ちたいと思っているくらい。
また実生活においても多くの選手たちと交流が深く、色々な選手の本音を聞くことが多いが、今腹立たしいのはサッカー協会と球団のフロントに対してである。
もちろん優れた考えをもった球団も幾つかはある。
確かにフロント側もビジネスなので色々と手を尽くさなければならないと思う。
しかし、ただ簡単にリストラすることで収益を維持しようとする考えは愚かすぎる。
1軍で活躍しているJリーガーでも年俸1000万円以下はたくさんいる。野球なんかと比べるとめちゃくちゃ低い水準となっている。世の中のサッカー人気からするともっと環境がよくてもいいはずなのだが・・・。
選手の年俸は下がる一方だという。
そんなフロントでは絶対にチームは強くならない。選手もフロントに信頼感を抱いていない。早急に選手が成長しやすい環境を整えるべきだと思う。そのためにはフロント側がまずは経営手段を磨くべきである。最近、J2から上がったチームの中にはとても優秀な営みをしている例もある。選手たちも皆モチベーションが高いし、サポーターもモチベーションが高い。
がうまく循環することが望ましい。

あとサッカー協会についてはそろそろ改革してほしい。
確かに地域活性という目的なのでやり方には限りがある。
しかし、テレビの放映権などをチーム(フロント)で持てなかったり、何より痛いのがチーム名である。フロント(企業)の名前をチーム名にできないところだ。野球を見ていると大資本を持っている企業は宣伝活動の一部として野球に参画できる仕組みが成り立っている。協会もそろそろ頭をやわらかくしてくれないものだろうか。
そしてワールドカップの時のようなあの熱気を普段から味わうような時がきてほしい。

最近では選手も中にもスポーツマネジメント会社と契約して年俸交渉を代理してもらう人が少しずつ出てきた。そうすることで今まで以上にサッカーに注力することができるようになったのと、年俸の下げ率を止めることができているのだと思う。
フロント(企業)ももっと頭を使ったPRをし、集客を増やすことをやるべきだし、集客が増えることでグッズ販売もできる。
チームを強くすることでファンを増やす。
広告宣伝、販売推進の効率のいい方法を考え、費用対効果の高いパフォーマンスをとるためのプロフェッショナルが必要だ。急務となっている。
現在のチームには補強が必要だ。補強するには資金がいる。その資金を蓄積するためにはそれなりに頭を使うことと、努力がもちろん必要だ。
が、しかし日本のサッカーチームのフロントは本当に素人が多く、あるチームのフロントには本当に「大バカ者」叫びたくなったものだ。ある時一緒の観覧席で試合を見ていたら、選手のことをバカだとかジジイだとか失礼極まりない罵声を発していた。ほとんど試合に関係ない話をしているし。一番腹が立ったのは交代選手に向かって「あ、あいつは安く使えるんですよー」って大声で叫んでいたGMには頭にきた。
もっと成功者を評価する国民になれ。
ただ決して自分が成功者と認めている訳ではないことを勘違いしないでほしい。


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